ａｎｏｎｅ（あのね）第８回の感想と第９回へ。闇をそっと照らす灯と月～今クールドラマあれこれ

＜キャスト＞（敬称略・順不同）
辻沢ハリカ(つじさわはりか）→広瀬すず
林田亜乃音（はやしだあのね）→田中裕子
持本舵（もちもとかじ）→阿部サダヲ
青羽るい子（あおばるいこ）→小林聡美
中世古理市（なかせこりいち）→瑛太
神野彦星（かみのひこぼし）→清水尋也
花房万平（はなぶさまんぺい）→火野正平
青島玲（あおじまれい）→江口のりこ
青島陽人（あおじまはると）→守永伊吹
茉歩（まほ？）→藤井武美

日本テレビ系　水曜日　２２時から放映中です。
第９回は、３月１４日放送予定です。

【第９回】
ニセ札作りの現場を見てしまった万平（火野正平）の首を絞める理市（瑛太）を、
ハリカ（広瀬すず）、亜乃音（田中裕子）、るい子（小林聡美）、舵（阿部サダヲ）は、慌てて止め…!!
理市に不信感を抱きつつも、作ったニセ札は外には漏れていないと話し反省する亜乃音たちの様子に、
万平は今回のことは表立てないことに…。
ハリカは自分が試した両替機もニセ札は通らなかったと嘘をつき、理市にニセ札作りを諦めさせる。
一方、ATMで理市が試し返却されなかったニセ札が元で事件は明るみに、警察の捜査が進むことに。
理市の妻・結季（鈴木杏）は、ニュースに流れる防犯カメラに映った男が自分の夫だと確信していた。
そんな中、ハリカは彦星（清水尋也）から会いたいと言われて…。
亜乃音にプレゼントされたワンピースを着てデートすることを楽しみにするハリカを囲み、
四人の間に束の間の幸せな時が流れる。
そして自分の余命を隠す舵は、
自分とならずっと一緒に居られる予感がすると打ち明けたるい子の気持ちに応えられないことがやりきれなくて…。
ハリカが彦星とのデートに出かけた直後、証拠を隠滅するために捜査の目を潜って理市が印刷所へ現れる。
舵は理市がこの先もどこかでニセ札作りを続けるつもりと知り、ついていきたいと頼む。
そして彦星のもとへ向かう途中ハリカは、茉歩（藤井武美）から彦星が治療費の申し出を断ったことを知らされ…。
ハリカたちがようやく手に入れたささやかな幸せの火が吹き消されようとしていた…。

（引用元：日本テレビ水曜ドラマ公式サイト　「ａｎｏｎｅ」より）

ａｎｏｎｅ（あのね）第７回の感想と第８回へ。母と娘の気持ちが行ったり来たり～今クールドラマあれこれ

＜第８回の感想＞
温めていた火がその力をそがれ、これから冷めようとする手前の暖・・・の回でした。

路地裏の目立たない所でひっそりと片寄せあう疑似家族を引き裂くのは部外者の中世古理市で、
異質さを象徴するものとして、ただ一人猫舌で鍋料理が上手く食べられない、と描写されていましたね。

愛を持って、真摯に相手に接するものと自分の目的のためにただ利用しようとするもの・・・。

その違いが、対比的にはっきりとした回でした。

万平と亜乃音は、前者であり、中世古は後者であり、だからこそ、亜乃音は玲と陽人を中世古から守りたかったのです。
さて、茉歩はどうでしょうか？
恐らくは愛を持って、真摯に相手に接しているでしょうし、同時に自分の望みも果たそうとする、両方でしょう。
対して、主人公のハリカは、愛を持って、真摯に相手に接しているのですが、何せちから・パワーがない。
勢いよく炎を出すガスバーナーと、ちろちろとひっそりと燃えるろうそくの灯程の違いがあります。
ガスバーナーが茉歩で、ろうそくの灯がハリカ。
彦星くんが居心地が良いと感じるのは、今のところ、ごく近くをそっと照らしてなごませるろうそくであるハリカなんですが、
彼が、近くではない、つまり、今日１日ではなく、明日や明後日を考え始めたら、必要と思うのはどちらなのでしょうか？
ハリカには申し訳ないのですが、選ぶ権利は彦星君にあるのですね。
それでも、ハリカは構わないと既に悟っていると思うのです。
既にハリカ自身の幸せを見つけて実行しているのだから、どんな結果になってもハリカは受け入れてしまうかもしれません・・・。