<キャスト>(敬称略・順不同)
辻沢ハリカ(つじさわはりか)→広瀬すず
林田亜乃音(はやしだあのね)→田中裕子
持本舵(もちもとかじ)→阿部サダヲ
青羽るい子(あおばるいこ)→小林聡美
中世古理市(なかせこりいち)→瑛太
神野彦星(かみのひこぼし)→清水尋也
花房万平(はなぶさまんぺい)→火野正平
青島玲(あおじまれい)→江口のりこ
青島陽人(あおじまはると)→守永伊吹
茉歩(まほ?)→藤井武美
日本テレビ系 水曜日 22時から放映中です。
第7回は来週はお休みで、2月28日放送予定です。
anone(あのね)第4回と第5回に見る母と娘の関係は?そして第6回へ~今クールドラマあれこれ
【第7回】
陽人(守永伊吹)の悪気ない行動が、死者を出すほどの火事を起こしたことを理市(瑛太)から知らされた亜乃音(田中裕子)は、
自分の罪に気づいていない陽人と玲(江口のりこ)を守るためニセ札作りへの協力を決意する。
るい子(小林聡美)と舵(阿部サダヲ)も協力を申し出る中、ハリカ(広瀬すず)だけは犯罪に巻き込みたくない亜乃音は
ニセ札作りをハリカに隠すことに…。
ハリカが彦星(清水尋也)の治療のために大金を必要としていると知った亜乃音は、
ニセ札作りに惹かれるハリカを諭しながらも心の内に葛藤を抱える。
理市の主導のもとニセ札作りにやりがいを感じる舵に対し、亜乃音とるい子は温度差を感じつつ作業は進み…。
そんな中、昼夜を問わずバイト漬けだったハリカが久々に帰ってくるという連絡を受けた亜乃音は心が弾む。
しかし、おすそ分けに訪れた万平(火野正平)にうっかりニセ札の千円札を渡してしまい…。
さらに、亜乃音が不在のうちに理市と舵のニセ札作りを手伝っているハリカをみつけた亜乃音は、血相を変えてハリカを止めるが…。
玲との関係を後悔する亜乃音は、他人のハリカに対し母親のように振舞ってしまう自分を制しながらも、
ハリカの幸せを願わずにはいられず…。
しかし、ハリカが返した言葉は亜乃音の胸を締め付けるのだった―。
一方、彦星を探し訪ねてきた同級生・茉歩(藤井武美)にはある目的があるようなのだが…。
引用元:日本テレビ水曜ドラマ公式サイト 「anone」より
<第6回の感想>
にせ札作りというショッキングな題材が取り上げられて、各々、主要登場人物が、その犯罪行為に手を染めようとして、
ドラマは進んでいきますが、そろそろ陽が傾きかけた冬の終わりに吹く様な穏やかでひんやりとした微風の様に物語は流れていくのです。
あふれる才能の使い道がわからず、或いは殆ど気づかず、この世を生き抜くには、不器用過ぎて、
どこかもろい登場人物たちは何処へむかうのでしょうか?
このまま行き着く先はかなり危ないものなのですが、そうした彼らをそっとひんやりと包み込む様な穏やかな気持ちになれました。
あたたかいものではなく、ひんやりと感じるのは「距離感」なのです。
最も分かりやすいのが血のつながらない親子関係の亜乃音と玲。
更に、亜乃音は全くの赤の他人のハリカにもその「距離感」を図りつつも、意識せずに縮めていこうと接していくのです。
ゆえに「ひんやり」とした空気がこのドラマには感じるのです。
だからといって決して寒々しいものではなく、むしろ心地よいクールだったりするのです。
温かく湿ったものではなく、心地よいひんやり感と適度に乾いた空気。
映像でそれらが伝わるのは大したものです。
逆に、無理して縮めようとすると、温度感が狂って体調不良を起こしかねないと思います。
その「ひんやり感」に包まれてピッと背筋を正して甘える事無く「よし!週の後半も行くぞ!」と奮起するのです。
ぞんざいな鍋の描写にはなるほど、そうきたか!とくすっとなりました。
同居は始めたものの、まだまだ他人で距離感が近いようで遥かに遠くてバラバラな亜乃音・ハリカ・るい子・舵の4人は
当たり前でセオリー通りの熱々で湿った湯気が立ち込める鍋なんてうまくできっこないのです。
今後、縮まっていくであろう距離感のきっかけが犯罪である「にせ札作り」なんて何とも悲しいのですが、
これは、通常の日の当たる常識では彼らはこの世をうまく生きていけないのでしょうね。
物語の終盤で、器用に世渡りが出来そうな女性・茉歩が登場してしまいましたが、それは、今はまだハリカ寄りの世界に属する彦星を
違う世界に連れて行ってしまうことなのでしょうか?
もし、そうであるなら、ハリカの行く末がとても哀しいのですが、そこを亜乃音が体を張って守っていくのかな?と思いました。
不器用でもろい彼らの行く末をそっと見ていきたいと思います。
↓もう一つの童話であるこのドラマの登場人物たちの方がはるかに強いです。
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