アラミドコーヒー(カペ・アラミド)は、その昔はヨーロッパでも「貴族」しか飲むことが許されなかったと言う大変希少なコーヒーとして知られます。
チョコレート風味が豊かで、非常にまろやかな味わいを楽しめる珈琲(コーヒー)でして、ブラックコーヒーが苦手な方や、そもそもコーヒーは飲めないと言う方でも、苦みが少ないので飲めてしまうコーヒーなのです。
と言う事でセレブのあいだで「ギフト品」としても人気なのが、アラミドコーヒーで、大変高級感を与えてくれます。
現在では、その希少性から「世界一高いコーヒー」と呼ばれ、日本のコーヒー店でもこのサイトでご紹介している販売元くらいしか、取り扱っていない、大変貴重なコーヒーです。
コーヒーとして栽培していません
なぜ、希少なのかと申しますと、まずコーヒー農園などで栽培したコーヒー豆では無いのです。
自然の森林の中に生えている100%天然のコーヒーなのです。
よく「オーガニックコーヒー」がおいしいと言いますが、オーガニック=有機栽培とも違います。
有機農法ではなく、100%天然の化学物質なしの無添加の自然コーヒーなのです。
安いコーヒーは、栽培の段階で農薬・化学肥料を使ったりしています。
特に発展途上国では、規制も緩いので、安いコーヒーを長い間飲み続けていると、恐ろしいです。
アラミドコーヒー(カペ・アラミド)はフィリピンで採れるコーヒーでして、映画「最高の人生の見つけ方」に登場する最高級コーヒー「コピ・ルアク」のフィリピン版と言え、その希少性では勝っています。
ジャコウネコのフンから取るコーヒー
私も最初聞いて驚きましたが、アラミドコーヒーは森林の中に生えているコーヒーの木と言えども、木から実を採取しません。
「ジャコウネコ」が食べた「フン(糞)」より、未消化のコーヒー豆を採取するのだと言います。
ジャングルに生息するジャコウネコは、コーヒーの実を「エサ」として食べます。
ジャコウネコは、珈琲の実の中でも「最も熟し、最も甘いコーヒー」の実を選んで食べているのです。
そして、排泄物として「種」であるコーヒー豆を取り出し洗浄し、コーヒー豆の皮を剥いて焙煎したのが「アラミドコーヒー」なのです。
胃の中で、他にも食べた様々な果物の甘みが、腸内の消化酵素・腸内細菌による発酵によって、減カフェイン処理となり麝香(ジャコウ)の天然アロマが加わり「完熟したコーヒー」に変わっているのです。
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フンから取れたものなんて、食べられるか?と一見思えますが、野生のジャコウネコの排泄物は、すごくキレイなもので、元々臭いなどはないそうです。
ジュコウネコの香りはクレオパトラの香水原料にも使われていました。
なお、コーヒーの香りは「フルーティー」で、2011年にはJAL日本航空のファーストクラスでも採用された逸品です。
このように、アラミドコーヒーの豆は、フィリピンでもパタンガス地方に住む現地の人々が、ジャコウネコが生息する「山」に太陽が昇る前の早朝から入って、その「糞」を捜し歩くのです。
採取する糞は1日以内の新しい糞のみで、古い糞は自然に返し、自然のコーヒーの木が育つように山を守っていると言います。
そのため、運が良い日でも採集できる量は1kgほどで、糞は十分に洗って乾燥し、外皮がとられたコーヒー豆だけを焙煎工場に送ります。
そして、焙煎された豆は缶に密封されて商品となるのです。
日本では「コピー・ルアーク」「コピ・ルアック」「ルアック・コーヒー」と呼ばれることもあります。
ちなみに、同じくジャコウネコの糞から採取するインドネシア産のコピ・ルアクは、飼育しているジャコウネコにコーヒー豆を食べさせているのですが、このアラミドは100%自然方式でして、コーヒー好きの間でも「あこがれの一杯」と言われる独特の風味の最高級のコーヒーができているのです。
世界で生産されているコーヒー豆は、1日2500万キログラムで、コーヒーは石油に次いで世界で2番目に多い貿易取引高なのですが、アラミドコーヒーは1日8キログラムしか採れないと言う大変貴重なコーヒーなのです。
そのため、すぐに売り切れてしまうのが、悩みの種です。